代表取締役社長 友田健治 〒842-0104 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町三津166-13 TEL:0952-52-8300 FAX:0952-53-5459 |
1.当社の経営理念と主な業務 |
当社は、食品の物流業を行っています。当社の経営理念は、「時代に求められる価値あるサービスを行い、安定的成長することにより社会に貢献する」です。
食品の温度・鮮度管理を適切に行うことはもちろんのこと、先進的な情報サービスを取り入れつつ、物流の品質及びコストパフォーマンスを上げたいお客様のニーズに対して、今から32年前に日本初の低温物流センターを起点とした冷凍・冷蔵・常温の「多温度帯三温度帯同時配送」 を開始しました。以来、事業を安定的に拡大しており、お客様に高い評価をいただいてきました。
さらには、2022年に当社の福岡低温センターにて西日本の物流会社としては初となる食品安全の国際規であるFSSC22000」を認証取得し、食の品質の安全安心を高めています。
また、当社は、 2018年に食品リサイクルプラントを開設し、食品残さを回収し堆肥化するリサイクル事業にも進出しました。これは、食品物流のお客様の食品残さを堆肥化し、その堆肥を周辺の農家に提供して作物を作ってもらい、出来た作物を食品残さを排出した荷主様に使っていただくという、食品のリサイクルループを目指しているものです。
この事業は、今から20年以上前、食品リサイクル法の対応に困っている当社のお客様の力になりたいという思いから始めた事業です。現在の食品残さの処分の大半は焼却処理です。焼却処理ではコストも高い上に、化石燃料を使用することからCO2をたくさん排出します。堆肥化は、リサイクルだけではなくCO2を削減できるメリットもあり、近年SDG’sの一環として注目されています。
時代に求められるものは常に変化しています。 これまで培ってきた変化をつかむ力と価値あるサービスを創造する力で食品物流の可能性を広げ、 未来の社会に貢献していくことを企業の理念としています。
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2.当社の課題 |
当社は100台以上のトラックを保有しており、そのうち10t冷凍冷蔵庫(全車両パワーゲート付)を20台保有しています。主に九州-関東、九州-関西を結ぶ「よく・くーる便」と呼んでいる長距離配送定期便に使用しています。「よく・くーる便」運送では、現在のところ九州から関東地区への上り便の積載率に余裕があり、積載率向上のため荷物探しが課題となっています。
国土交通省の発表によれば、営業用トラックの積載率は1990年で約60%であったものが、現在40%まで低下しています。当社は通年で60~70%を確保していますが、ドライバーの働き方改革を実行するためには積載率をより高める必要があります。
当社では、九州-関東地区間において九州からの上り便が見つかった場合、通常の運送料金よりもリーズナブルな運賃で運べます。具体的には、佐賀―福岡から関東までの10トン便(冷凍、冷蔵)が毎日運行しています。仮に関東への上り便の荷物依頼が無かったとしても九州への下り便の運行は必至の状況です。荷主様探しは、電話による営業を行っていますが、依頼タイミングをうまくとらえることは簡単ではなく、その解決策として「オールハイソー」を利用しています。「オールハイソー」はリアルタイムにニーズのマッチングが出来るので、そのシステムに期待しています。
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3.「オールハイソー」によるシミュレーション結果について |
「オールハイソー」は、AIを活用した物流に応じた配送ルートのシミュレーションを行い、最適解を求めるシステムも提供しています。現在の配送経路についての効果性を検証していただき、より効果的な最適解を導き出すシミュレーションを委託しました。以下その結果です。
【依頼事項】
北九州市営業エリアでは、現在配送先87か所を4t車5台の営業車で営業しています。そのエリアで配送経路効率化のシミュレーションを依頼しました。
前提条件として次の項目を設定しました。
・配送拠点 1カ所 ・配送先数 87カ所
・配送サイクル 1週間 ・稼働台数(テリトリー数) 4t車5台
・その他ドライバーコスト、車両コストの前提条件として取り上げた各項目の数値的条件
次のシミュレーション結果を得るために、上記条件についての実績数値を提供しました。
【シミュレーション項目について】
依頼事項のデータを基にシミュレーションを行い、その結果を提供してもらいました。
・現在のテリトリー(運用台数)での効率的配送経路
・同じテリトリー数(運用台数)での全体効率化
各テリトリー(運用台数)の月曜日についての検証結果を項目別に提示していただきました。
・配送経路地図
・配送内容一覧 - 配送時間 - 配送距離 - 必要コスト(ドライバーコスト、車両コスト)
その結果、今後の物流における改善策の目標が設定でき、その目標に向けて現在対応中です。オールハイソーモデルを活用し、効率化のヒントを得ることが出来ました。
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